第26回紀州口熊野マラソン

 4年振りにフルマラソンの大会に出場しました。
 コロナのせいで中止となる大会が多く、ご多分にもれず私が出ていた大会も延期や中止になって、4年間もフルマラソンを走っていなかったのでした。まぁ、ウルトラマラソンには参加していましたが、やはりフルとウルトラでは「走る感覚」というものが違いますね。
 自分にとってのウルトラは「旅」のようなもの。でもフルやハーフはどちらかと言うと「競技」といった志向が強い気がします。誰かと競うという点もありましょうが、何より自分に打ち克ちたいという気持ちが強いでしょうか。1分1秒でも速く走りたいといった具合に。
 そんなフルマラソンに対して自分は今回どのように挑んだのか。
 それでは振り返ってみましょう。

第26回紀州口熊野マラソン
◆開催日:2024年2月4日(日)
◆種目:フルマラソン(42.195㎞)
◆会場:和歌山県上富田町の富田川を中心としたコース

 コロナ禍前は「年に一度の定点観測」と銘打って毎年出場していた紀州口熊野マラソン。前回出場したのは2020年ですが、なんとこの時の結果は約28㎞地点でリタイヤ。アキレス腱が痛かったので止めちゃったんですよね。この時は「また来年があるわ」と思っていたのですが、まさか3年連続で中止になるとは……。そしてこの3年間で走力が落ちるという体たらく。情けない話であります。
 とりあえず4年ぶりとなる口熊野マラソン。タイムは狙えないのが現状なので、ひとまず今年は絶対に完走することを目標に掲げ、レースに挑むことにしました。

 さて、大会当日はオーシャン殿の運転する車に乗せてもらいまして、世間話を楽しんでいたら、あっという間に上富田町に到着。駐車場は熊野高校のグラウンドを利用させてもらいました。スタート会場まで徒歩3分くらいなので、本当に大助かりです。
 そして会場入りをした我々はまず参加賞のTシャツをもらいに行きます。ここでTシャツ引換券を家に忘れてきたことに気づく。しかし受付でゼッケンを見せたら問題無くTシャツを受け取ることができました。いやぁ~、柔軟な対応ありがとうございます。

 そんなトラブルもありましたが、その後は何事もなく時間を過ごし、いよいよスタート時刻が近付きます。ではここからレース内容を振り返ります。

 スタートは午前9時半。予想タイムはサブ4ということで、そのブロックに並びましてスタートを待ちます。4年ぶりのフルでしたがラン友さん達と談笑していたおかげで妙な緊張感も無く、緩い感じでスタート!
 走り出すと2週間前の九度山のダメージが残っているようで両アキレス腱が少し痛む。まぁ、これは身体が温まって血流がよくなれば感じなくなる痛みなので、とりあえずそれまで無理なペースで走らず、アップ感覚で走ります。
 ちなみにオーシャン殿は当然のことながら前へ出て、あっという間に背中が小さくなっていきました……。

 スタートして2㎞程で登り坂へ突入。口熊野は結構アップダウンのあるコースですが、2週間前に九度山の厳しいコースを体験していたおかげで登り坂は苦にならず。淡々と走って坂を登り切り、快適に下っていきます。
 そして町中に入って進んでいると、隣から「パルさん!」と声を掛けられる。顔を向けるとラン友の「あーちゃん」でした。いやぁ~~、めちゃくちゃ久しぶりです!ちなみに再会した瞬間は名前を忘れていました(笑) すいません。
 ここで走りながらあーちゃんと世間話。なんでも今回は「初サブ4」を目指しているとのこと。正直とっくの昔にサブ4を達成していると思っていただけに驚きでした。そしてその目標を聞いた瞬間、今回の口熊野での自分の目標も決まりました。
「サブ4のペーサーしますわ!」
 あーちゃんは遠慮してましたが、PBを狙う力は今の自分には無く、走力を落ちた今、一体どんな走りをしたら良いのか分からずにスタートを切っていたので、ここで目標を設定で来て逆に感謝でした。
 さぁ、ここからはサブ4ペースを順守し、あーちゃんと並走します。
 レース中の写真は無いので、上のコース図で口熊野がどんなコースかを想像してください。富田川を中心にしたコースでアップダウンが多目で少しきついですが、山に囲まれた長閑な景観を楽しめます。途中では梅林もあり、これがまた綺麗なんですよね。また地元の方々が沿道で引っ切り無しに応援して下さり、私設エイドまであるのでランナーにとってはありがたいですね。
 そんな口熊野のコースをあーちゃんと一緒に走ります。並走している間はずっと喋っていました。主にランニングの話でしたが、仕事の話なんかもしていましたね。他にもランと関係ない世間話をハーフ過ぎるまで延々と話していたような気がします(笑) でもお喋りのおかげであっという間のハーフでしたね。ハーフを過ぎてからは残り半分の作戦について話していましたっけね。
「とにかく残り10㎞まではキロ5分半のペースを守りましょう」
 キロ5分半で行けば残り10㎞のペースを6分台に落としても大丈夫なはず。キロ6分台は今のペースから考えればかなり楽に感じるペースです。
 あーちゃんもその指示に従い、順調にペースを守って走り続けます。
 補給や脚攣り対策もあーちゃんは事前準備を怠らず、やるべきことを予定のエイドで全てこなしていきます。だから全くペースを落とすことなく、お喋りも順調に継続です(笑)
 25㎞、26㎞、27㎞……と順調に距離を踏んでいき、いよいよ30㎞に到達。
 そこから少しペースを落としても良かったのですが、あーちゃんの走りを見ているとまだ余力は十分にありそう。そしてあーちゃん自身が「落とさない。行けるところまでこのペースで!」と攻める気満々の姿勢なので、こうなったら最後までキロ5分半で行くことに。
 残り10㎞を越えて9㎞、8㎞とカウントダウンする間、抜いて行くランナーさん達に向かって「一緒に行きましょう! 付いて来てください!」とあーちゃんが声を掛ける。も、燃えている! こちらも奮起し、若干ペースが上がる。おかげさんでどんどんランナーを抜いて行くことに。残り7㎞でジェルを投入。正直いらない気もしましたが、最後の最後で失速してサブ4のお手伝いが出来ないのは辛い。という訳で念の為のエネルギー補給。
 そして40.3㎞地点のエイドに到着。もうここまで来たら完走は間違いありません。後はサブ4が達成できるかどうか? タイムを見るとキロ8分でも大丈夫。しかしあーちゃんはペースを落とす気は無いようです。こうなったら最後はペースを上げましょう。
 残り2㎞、1㎞となって沿道の声援にも熱が入り、こちらも熱が入る。
 そしてあーちゃんも遅れることなく付いて来ている。
 そして最後のエイドに到着。口熊野マラソンは最後の最後、41.8㎞地点にエイドがありますが、さすがに寄らず(笑)
 残り400mを切りました! 時間を確認したらサブ4まで残り7分。もう完璧!
「最後、ラストスパートして置いてけぼりとかしないで下さいね」
 ゴールテープは一緒に切りたいので、一応あーちゃんにそう念押ししました(笑)
 そして最後は並走して一緒にゴール!

 記録:3時間54分49秒

 いやぁ~、やり切りました。あーちゃん、初サブ4、おめでとうございます!
 口熊野のコース、結構アップダウンもあるのでタイムは狙いにくいというのに、4時間まで5分以上残してのサブ4達成は自慢して良いと思います。
 そしてゴール後、あーちゃんの旦那さん・ケンさんと合流。
 初サブ4のお礼と言うことで、物産コーナーで焼き蒲鉾をおごってもらいました。ありがとうございます!!

 いやぁ~、あーちゃんがかなり喜んでくれたんですが、こちらも初サブ4という目標のお手伝いが出来て嬉しかったですね。脚の調子も悪く、走力も落ちて特に目標が無いまま参加した今大会でしたが、あーちゃんのおかげでかなり楽しい大会となりました。いやぁ~、人の為に走るというのも良いもんですねぇ。
 改めてあーちゃん、おめでとうございました。

 ということで第26回紀州口熊野マラソンの振り返りは以上となります。
 4年ぶりのフルマラソンでしたが、実に楽しい42.195㎞の旅となりました。
 そしてあーちゃんの頑張る姿を見て、自分もまだまだ老け込むには早過ぎると思いました。今は走力がかなり落ちてますが、鍛え直せばタイムはまだ狙える筈。
 頑張って行こうと思います。
 それではまた次回の大会レポでお会いしましょう。

 ~おまけ~
 大会を終えて、帰りはリカバリー食のラーメンを頂きました。やっぱりマラソン後のラーメンは美味しいですねぇ。
 そしてサブ4ペーサーのお礼におごってもらった蒲鉾ですが、晩御飯がおでんだったので、蒲鉾をおでんの中に入れて煮込んでから食べました。これが滅茶苦茶美味しかったです。

 そして下の写真は大会のお土産。
 梅ゼリーにドライフルーツ三種。ドライフルーツは全部美味しいのですが清見オレンジがお気に入りですね。
 以上おまけでした〜。

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